犬の食糞、飼い主にとってはやめてほしい問題行動の1つですね。

今回は食糞の原因や、食糞をしやすい子の特徴をお伝えします。

食糞で悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

■食糞とは■

食糞とは、うんちを食べてしまう行動のことです。

実はこの食糞をする行為は、動物の間では自然とみられる行動でもあるのです。

野生の動物では、うんちを自ら食べる動物もいて、コアラの赤ちゃんは母親のうんちを食べて生活するのは有名ですね。

これは、コアラの主食のユーカリの葉を分解するための腸内細菌を母親から受け継ぐためだといわれています。

また、ウサギは普段私たちが目にするコロコロのうんちは食べませんが、ちょっと変わった食糞をします。

ウサギは自分でうんちを作り出す過程において腸内で作り出したアミノ酸やビタミンをいったんうんちに付着して排出させ、それを口に取り入れる事で健康を保っています。

■犬の食糞■

犬での食糞は、自然とみられる行動と、治さなければならない食糞の２つに分けられます。

自然とみられる食糞行動は、幼犬と母犬に見られます。

幼犬では、身の回りの物を何でも口の中に入れて確かめようとします。

家具であったり、おもちゃであったり、うんちであったり。

その口の中に入れたものがたまたまうんちで、危険ではないのか、大丈夫なものなのかを口に入れて確かめている間に食べてしまう事があるようです。

子犬のうんちは、うんちが目の前になければ食糞行動を起こすことはありませんので、うんちをしたらすぐに片付ける事が重要です。

1歳ぐらいになれば自然と食糞は治まります。

母犬では、子犬がうんちをしたときに、子犬のうんちを食べる行動を起こします。

これは、野生時代に巣穴で生活していた際、うんちの臭いが外へと漏れだし、外敵に見つかってしまう危険を避けるためだといわれています。

子犬も、母犬が自分を舐めてくれる刺激によってうんちをする行動を起こす反射があるほどですので、本能からくる食糞だと言えます。

この母犬の食糞行動も、子犬が一人で歩けてうんちもできるようになれば、自然と治まっていきます。

治さなければならない食糞行動の原因は、犬のストレスや、飼い主の興味を引くため、分離不安症、食事量の不足、消化不良を起こしているなど様々な原因が考えられます。

どの理由で食糞を行っているのかを判別し、適切な対応をしてくださいね。

■食糞をしやすい子の特徴■

一般的に食糞をしやすい子の特徴があります。
主なものを２つあげました。

１、多頭飼いである

犬をたくさん飼っていると、うんちも自分のものだけではなく、ほかの犬のうんちを目にする機会も多くあります。

そのため、うんちを食べる機会がたくさん訪れるために、食糞をしてしまうといわれています。

２、食いしん坊

食事量が足りないと感じると、食べられそうなものは食べてしまうという傾向があります。

犬にとっては、うんちは汚いものだという認識は薄く、消化不良を起こしているうんちであればドッグフードの匂いが残っている場合もあるために、食べられるうんちと勘違いしてしまいます。

普段の食事が足りない子は食糞する傾向にあります。

また、避妊・去勢をすると食いしん坊になりやすく太りやすいという傾向もあるために、食糞行動が多くみられてしまうといわれています。

避妊・去勢をしたら普段の食事量を増やして食糞行動をなくしたいですが、そのままだと肥満につながってしまいます。

避妊・去勢後専用のドッグフードは、見た目は同じ量でもカロリーが低く抑えられているものがありますので、ドッグフードの変更をして、食糞行動を減らしてあげましょう。